〈 はじめに : 農業用ドローンを導入したいけれど、何から始めればいい? 〉
南魚沼市をはじめとする新潟県の中山間地域では、農業従事者の高齢化と担い手不足が深刻な課題となっています。
急傾斜地や広大な棚田を抱えるこの地域では、農薬散布をはじめとする重労働の省力化が、農家の方々にとって切実なテーマです。
農業用ドローンへの関心はここ数年で急速に高まり、「導入してみたい」と考える農家の方も着実に増えています。
しかし、いざ行動に移そうとすると、こんな声をよく聞きます。
「飛行許可の申請手続きが複雑で、どこから手をつければいいかわからない」
「補助金があると聞いたけど、自分は対象になるのか、いつまでに動けばいいのかがわからない」
この記事では、そうした疑問に答えるために、2026年3月現在の最新制度にもとづいた飛行許可申請の流れ、地域で使える補助金情報、行政書士に依頼できることとできないこと、よくある質問への回答をわかりやすくまとめました。
農業が忙しい合間に読んでいただけるよう、できるだけ平易な言葉で解説しています。
南魚沼市・湯沢町・十日町市周辺で導入を検討されている方には特に役立つ情報を盛り込んでいますので、ぜひ最後までお読みください。
1. まず知っておきたい「農業用ドローンと法律」の基本
〈 ドローンを飛ばすには許可が必要なのか? 〉
結論から言えば、農薬散布を目的とした農業用ドローンの飛行には、原則として国土交通大臣の許可・承認が必要です。
2022年6月施行の改正航空法により、重さ100g以上の無人航空機(ドローン)はすべて規制対象となりました。
農業用ドローンはほぼすべてがこれに該当します。
特に農薬散布においては、以下の「特定飛行」に該当することが多く、これらを行う場合は飛行前に許可・承認を取得しておく必要があります。
• 危険物(農薬)の輸送:航空法上、農薬は「危険物」に分類されます
• 物件(農薬)の投下:散布行為そのものが「物件の投下」に該当します
• 30m未満の距離での飛行:電柱・民家・農作業車などへの近接
• 目視外飛行:広大な圃場やFPVモニターを使った操作が必要な場合
• 人口集中地区(DID)上空の飛行:市街地に近い農地では注意が必要
無許可でドローンを飛ばした場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、事故が起きた際に保険が適用されないリスクもあるため、適法な手続きを確実に踏むことが大切です。
➡ 参考:国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」
➡ 参考:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」
〈 機体登録とリモートIDの義務 〉
飛行許可の申請を始める前に、もう一つ必要な手続きがあります。
それが機体登録です。
2022年6月の航空法改正により、100g以上のすべてのドローンについて、国土交通省への登録が義務化されました(未登録飛行は罰則対象)。
登録はDIPS2.0のポータルから行います。
また、機体にはリモートID機能の搭載が原則義務付けられており、未搭載の機体は外付け機器での対応が必要です。
機体登録が完了していないと、後述する飛行許可の申請手続きに進めません。
まだ登録が済んでいない場合は、最初にこちらを済ませてください。
➡ 参考:国土交通省「無人航空機の登録制度について」
2. 散布シーズンに間に合わせるための「DIPS2.0」飛行許可申請
〈 DIPS2.0とはどんなシステムか 〉
DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)は、国土交通省が運営するオンラインポータルです。
ドローンの機体登録・飛行許可の申請・飛行計画の通報・事故報告など、航空法に関わるほぼすべての手続きをこのシステム上で完結できます。
➡ 参考:国土交通省「DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)」
➡ 参考:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」
〈 なぜ「今すぐ」動く必要があるのか 〉
多くの農家にとって農薬散布の本番は5月〜7月の水稲・果樹の防除シーズンです。
申請から許可書発行までには、標準的な審査ベースで通常数日〜2週間程度かかります。
ただし、書類の不備があれば補正(修正)対応が発生し、その分だけ時間が上乗せされます。
繁忙期には審査が混み合い、10開庁日を超えることもあります。
「申請が間に合わなかった」という事態を避けるためにも、3月〜4月の早い段階から準備に着手するのが現実的な判断です。
2025年3月24日に審査要領が改正され、申請手続きの簡素化・審査の短期化が実現しています。
とはいえ、農業用ドローン特有の「農薬散布」に関する申請は内容が複雑なため、余裕をもった準備が引き続き重要です。
〈 農業用ドローンに最適な「包括申請」とは 〉
飛行許可の申請には「個別申請」と「包括申請」の2種類があります。
個別申請は飛行する場所・日時を特定して申請する方法で、毎回の申請が必要になります。
一方、包括申請は、一定期間内・日本全国(または特定地域)での飛行をまとめて申請する方法で、農業用ドローンのように年間を通じて複数の圃場で飛行する場合に非常に便利です。
主な特徴は以下の通りです。
• 有効期間:最大1年間(更新可能)
• 飛行範囲:日本全国または特定の都道府県・地域
• 対象:業務目的の飛行(農薬散布は業務として認められます)
包括申請を一度取得しておけば、その期間中は対象の飛行方法で国内各地の農地に対応できます。
農薬散布業務では、現在この包括申請が標準的な選択となっています。
〈 農業用ドローンで申請が必要な「飛行方法」 〉
農薬散布ドローンの包括申請では、以下の飛行方法についての承認をまとめて取得しておくことが一般的です。
• 危険物(農薬)の輸送
• 物件(農薬)の投下
• 30m未満の近接飛行(農地ではほぼ必須)
• 目視外飛行(広大な圃場や遠隔操作が必要な場合)
これらをセットで申請しておくことで、様々な農地での散布業務をスムーズに進められます。
〈 DIPS2.0での申請の流れ(ステップ別) 〉
【 STEP1 】 機体登録の確認
申請前に、飛行させる機体がDIPS2.0に登録済みであることを確認します。
未登録の場合はまずここから始めてください。
【 STEP2 】 DIPS2.0にログイン・申請情報の入力
法人として申請する場合は「企業・団体」アカウントを開設します。
飛行概要(目的・飛行方法)、飛行場所・期間、機体情報・操縦者情報を順に入力します。
【 STEP3 】 操縦者情報の登録
2025年3月の改正後、操縦者情報は「操縦者情報の登録・変更画面」からの事前登録方式に変更されています。
申請者自身が機体・操縦者の基準への適合性を確認し、それを申告する形が基本となりました。
操縦者の飛行経歴は原則10時間以上が必要です(不足する場合は代替的安全対策の記載が必要)。
【 STEP4 】 安全管理マニュアルの添付・提出
農業用の包括申請では、「農薬(危険物)の輸送・散布(物件投下)」に関する安全管理マニュアルが必須の添付書類です。
国土交通省が提供する標準マニュアルを使用する場合、審査が比較的スムーズに進みます。
独自マニュアルを使用する場合は内容の精度が問われます。
【 STEP5 】 審査・許可書の受領
審査が完了するとDIPS2.0上で電子的に許可書が発行されます。
電子許可書には国交省の印影が表示されないため、紙の許可書が必要な場合は返信用封筒の郵送が別途必要です。
【 STEP6 】 飛行のたびに「飛行計画の通報」を実施
包括申請で許可を取得した後も、実際の飛行ごとにDIPS2.0上で「飛行計画の通報」を行う義務があります。
「許可さえあればどこでも自由に飛ばせる」と思われがちですが、この通報を怠ると法令違反になりますので注意が必要です。
また、飛行日誌の作成・管理もDIPS2.0の外で行う必要があります。
〈 申請でつまずきやすいポイント 〉
申請の補正(修正指示)で最も多いのが、安全管理マニュアルの記載内容の不足です。
特に「農薬散布時の安全対策」「第三者への周知方法」「緊急時の対応手順」などの記載が不十分な場合に補正指示が来ます。
また、2025年3月の改正により申請者自身による適合性確認の責任が強化されており、内容を十分に理解せずに申請してしまうと知らないうちに航空法違反のリスクを抱えることになりかねません。
自力での申請に不安がある場合、申請を専門家に代行依頼することが最も確実な解決策です(詳しくは第4章をご覧ください)。
3. 農業用ドローン導入を後押しする補助金 【 2026年度最新情報 】
農業用ドローンの機体価格は機種によって異なりますが、農林水産省が公表している農業用ドローンカタログ(2025年2月版)を参照すると、一般的な散布用機体で100万〜200万円以上の価格帯が多くを占めます。
自己資金だけで賄うのは大きな負担になりますが、国・県・市町村の補助金を組み合わせることで費用を大幅に抑えられます。
※補助金情報は変更・終了する場合があります。申請の前には必ず各機関の公式ページで最新情報をご確認ください。
➡ 参考:農林水産省「農業用ドローン普及拡大に向けた官民協議会」(ドローンカタログ掲載)
〈 南魚沼市独自の支援|農業用機械整備支援事業補助金 〉
南魚沼市では、市の基幹産業である農業の効率化・省力化を推進するため、国の「重点支援地方交付金」を活用した独自の農業用機械購入補助制度を設けています。
2026年3月現在、令和7年度補正分として申請受付が行われています。
• 対象者:市内に住所を有する個人・または主たる事業所を市内に持つ法人で、経営耕地面積30アール以上、販売目的での農業経営を行っていること
• 補助内容:補助対象経費の20%以内(上限200万円)
• 対象機械:農業用機械全般(農業用ドローンも対象)
• 申請期限:令和8年3月19日(令和7年度補正分)
• 交付決定:令和8年3月下旬予定
• 事業完了期限:令和9年3月末まで
⚠️ 重要な注意点
原則として交付決定前に購入手続きを行った場合は補助対象外となります。
交付決定前にどうしても購入手続きが必要な場合は、「交付決定前着手届」の事前提出が必要です。
この点を見落とす方が多いため、必ず確認してください。
➡ 参考:南魚沼市「農業用機械整備支援事業補助金(令和7年度補正)」
〈 国の補助金|農地利用効率化等支援交付金(令和7年度) 〉
農林水産省が実施するこの交付金は、農業用機械(ドローンを含む)の導入を支援する制度で、主に2つのタイプがあります。
▼ 融資主体支援タイプ
• 対象者:農業経営基盤強化促進法に定める地域計画の目標地図に位置付けられた者
• 補助率:事業費の10分の3以内
• 上限額:300万円(要件を満たす場合は600万円)
• 特徴:スマート農業・中山間地域等への優先枠あり。農業用ドローンはスマート農業機械として位置づけられており、優先枠の対象になりやすいです
▼ 条件不利地域支援タイプ
• 対象者:農家3戸以上が構成員に含まれる農事組合法人・特定農業法人等
• 補助率:農業用機械については事業費の3分の1以内
• 特徴:中山間地域等の小規模農家が共同でドローンを導入する場合に有効
申請は市町村を通じて行い、令和7年度第3回要望調査は令和7年7月10日から受付開始(市町村への申請期限は令和7年8月25日を基準に各市町村が設定)となっています。
次の公募に向けて今から準備を始めることが重要です。
➡ 参考:農林水産省「農地利用効率化等支援交付金(前年度まで)」
〈 補助金申請で絶対に守るべき3つの鉄則 〉
補助金申請で失敗しないために、必ず頭に入れておいてほしいことが3点あります。
鉄則 ① 「購入前の申請」が絶対条件
どの補助金も、購入前に交付申請を行い、交付決定を受けてから購入することが大原則です。
「先に買って後から申請しよう」は通用しません。
南魚沼市の補助金でも、この点が明確に定められています。
鉄則 ② 「事業計画書の質」が採択率を大きく左右する
補助金には「なぜこの機械が必要か」「導入によって農業経営がどのように改善されるか」を論理的に説明した事業計画書の提出が求められます。
特に有効なのは、「農薬散布作業時間の〇割削減」「高齢オペレーターの作業負担軽減」といった具体的な数値目標や、地域農業の課題(高齢化・担い手不足)と導入効果の結びつきを明確にすることです。
鉄則 ③ 「公募期間と締め切り」は必ず事前確認
補助金には申請できる時期(公募期間)があります。
特に市町村窓口の締め切りは国の期限より早いことが多く、気づいたときには受付終了だったというケースも珍しくありません。
窓口への事前相談とあわせて、常に最新情報を確認するよう心がけてください。
➡ 補助金申請支援については「こちらの記事もおすすめ」
※補助金情報は変更・終了する場合があります。申請の前には必ず各機関の公式ページで最新情報をご確認ください。
4. 行政書士に 「できること」 と 「できないこと」
手続きが複雑だからといって誰にでも頼めるわけではありません。
依頼先を間違えると、思わぬトラブルに発展することもあります。
〈 ✔ 行政書士だからこそできる業務(法的独占業務) 〉
① DIPS2.0での飛行許可・承認申請の代行
法律上、報酬を受けて官公署への申請書類を作成・提出代行できるのは、他の法律において制限されているものを除き、行政書士のみが行います(行政書士法第1条の3)。
ドローン販売店やコンサルティング会社が無資格で申請書類の作成・代行を行うことは、行政書士法違反となる恐れがあります。
「販売店が代行してくれると言っている」という場合は、行政書士資格の有無を必ず確認してください。
② 補助金申請のための事業計画書の作成・提出代行
採択率を上げるうえで最も差がつく事業計画書の作成も、行政書士がサポートできます。
農業経営の改善効果や地域課題との関連を論理的にまとめる作業は、専門家に依頼することで確実性が高まります。
③ 農地転用許可申請
ドローン保管用の格納庫を農地に建設する場合、農地転用許可の手続きが必要になることがあります。
これも行政書士の専門業務です。
④ 各種契約書・規約の作成
ドローンを複数の農家で共同利用する際の管理規定・費用分担ルール・事故時の対応規定など、後のトラブルを防ぐための書類作成も行政書士に依頼できます。
〈 ✖ 行政書士ではできないこと 〉
誤解を防ぐために、行政書士が担当しない業務も明記しておきます。
• ドローンの操縦訓練・スクール:認定ドローンスクールや教習機関の領域です
• 機体の修理・メンテナンス:販売店やメーカーの専門業務です
• 確定申告・税務申告:税理士の業務です(農業所得の申告など)
• 融資・資金繰り相談:農業団体・金融機関・農業改良普及センターへご相談ください
5. 南魚沼・中山間地域ならではの課題と対策
〈 豪雪地帯での保管施設整備 〉
南魚沼市は日本有数の豪雪地帯であり、農業用ドローンは精密電子機器のため、適切な保管環境が不可欠です。
特にバッテリーは低温環境で急速に劣化するため、冬期の保管場所の確保が重要になります。
【 想定例 】
農地の一角にドローン格納庫を新設したいという場合、農地を宅地等へ転用するための「農地転用許可申請」が必要になります(農地法第4条・第5条)。
この手続きは行政書士の専門分野であり、農業委員会への申請や必要書類の整備をサポートすることができます。
なお、既存の農家住宅敷地内や山林に設置する場合は農地転用は不要ですが、建築基準法などの確認は別途必要です。
➡ 農地転用については「こちらの記事もおすすめ」
〈 急傾斜地・棚田での飛行と飛行許可の関係 〉
南魚沼の棚田や急傾斜地は、GPS信号が遮断されやすく、操縦者が圃場全体を目視しにくい地形が多く見られます。
このような場所では目視外飛行の承認を包括申請に含めておくことが、安全かつ円滑な散布業務の前提条件となります。
〈 共同利用という選択肢 〉
一台のドローンを複数の農家で共同購入・共同利用する形態も、コスト分散の有効な手段です。
国の補助金(条件不利地域支援タイプなど)では、農家3戸以上による共同申請が対象要件となっているものもあり、共同利用の方が補助を受けやすいケースもあります。
共同利用の際には、後々のトラブルを防ぐために「費用負担のルール」「飛行順序・スケジュールの決め方」「機体の管理責任者」「事故が起きた場合の責任の所在」などを定めた管理規定・共同利用契約書をあらかじめ整備しておくことをお勧めします。
こうした書類の作成も行政書士がサポートできます。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. DIPS2.0で申請しているが、何度も補正指示が来て前に進まない
農業用ドローンの申請で補正になりやすいのは、「農薬(危険物)の輸送・散布(物件投下)」に関する安全管理マニュアルの内容です。
「第三者への周知方法」「農薬の積み込み・取り扱い手順」「緊急時の対応フロー」などの記載が不十分な場合に補正指示が来ます。
国土交通省の標準マニュアルをベースに、実際の作業手順に合った内容を具体的に記載することがポイントです。
時間が取れない場合や、補正が繰り返されて困っている場合は、行政書士への申請代行依頼が最も確実な解決策です。
Q2. 補助金の採択率を上げるにはどうすればよいか
事業計画書の質が採択率を大きく左右します。
特に有効な対策は以下の通りです。
地域の課題(高齢化・人手不足・急傾斜地での作業困難)とドローン導入の必要性を明確に結びつけること、「作業時間〇割削減」などの数値で効果を示すこと、認定農業者の資格を取得しておくこと(多くの補助金で対象要件の一つとなっています)、そして市町村の農政担当窓口に事前相談してアドバイスを踏まえたうえで申請書を作成することです。
Q3. 農薬散布ドローンを飛ばすために国家資格は必要か
2022年12月の航空法改正により、「一等無人航空機操縦士」「二等無人航空機操縦士」の国家資格制度が創設されました。
農薬散布(カテゴリーII飛行が中心)では、必ずしも国家資格の取得が義務付けられているわけではありませんが、飛行経歴10時間以上などの要件を満たす必要があります(不足する場合は代替的安全対策の記載が必要)。
国家資格を取得することで申請手続きが円滑になるメリットもあります。
資格の取得はドローンスクールで受講するのが一般的です(行政書士の業務外)。
Q4. ドローン販売店から「申請まで全部対応します」と言われたが大丈夫か
注意が必要です。
報酬を受けて申請書類の作成・代行を行えるのは行政書士のみです(行政書士法)。
販売店が無資格でこれを行うことは法律違反となる恐れがあります。
申請書の内容に誤りがあった場合の責任の所在も不明確になりがちです。
必ず行政書士資格を持つ専門家に依頼するか、自分で申請を行うようにしてください。
Q5. 今年度の補助金の公募はもう終わったか
補助金によって公募時期は異なります。
南魚沼市の農業用機械整備支援事業補助金(令和7年度補正分)は令和8年3月19日が申請締め切りとなっています。国の農地利用効率化等支援交付金の令和7年度第3回要望調査は令和7年7月10日から受付開始が予定されています。
今から準備を始めることで次の公募には十分間に合います。
早めに市町村窓口か行政書士などの専門家にご相談ください。
7. 今後の課題と解決の方向性
〈 制度の変化に対応し続けることの重要性 〉
航空法に関連するドローン規制やDIPS2.0の申請手続きは、近年毎年のように改正・更新されています。
2025年3月には審査要領が改正され、申請の簡素化・審査の短期化が実現しました。
今後もドローン活用の拡大に合わせて制度がアップデートされていくことが予想されます。
最新情報を常に把握しておくことが、農業現場でのトラブルを防ぐ最大の対策です。
〈 地域農業における担い手育成と「ドローン散布サービス」 〉
高齢農家が自らドローンを操縦することが難しい場合、農薬散布を請け負う「農業支援サービス事業者」を活用する方法もあります。
農林水産省では、農業支援サービス事業体の育成支援を目的としたスマート農業推進事業も実施しています(詳細は農林水産省の最新情報をご確認ください)。
地域の若い担い手や農業法人がこうした事業に参入することが、地域農業の持続につながります。
〈 農地・施設整備に関わる手続きの複合的な対応 〉
農業用ドローンの本格導入に伴い、格納庫の新設・既存農業施設の改修・充電設備の設置など、施設整備を検討する農家も増えています。
こうした案件では、農地転用・建築確認・補助金申請が複合的に絡み合うため、早い段階で専門家に相談することでスムーズな準備が可能になります。
8. まとめ : 今動けば、今年の散布シーズンに間に合う
農業用ドローンの導入には「飛行許可の申請」と「補助金の活用」という2つの大きな手続きが伴います。
どちらも期限があり、後回しにすると「散布時期に許可が間に合わなかった」「補助金の締め切りを見逃した」という事態につながりかねません。
この記事のポイントを整理すると、以下の通りです。
• 農薬散布ドローンの飛行許可はDIPS2.0で申請。散布シーズン(5〜7月)の2〜3か月前から動く
• 農業用ドローンには「包括申請」が便利。農薬関連の承認を一括で取得する
• 補助金は「購入前申請」が絶対条件。南魚沼市の令和7年度補正分の締め切りは令和8年3月19日
• DIPS2.0の申請代行は行政書士のみが法的に認められた専門家
• 事業計画書の質が補助金採択率を大きく左右する
農作業で多忙な毎日の中で、複雑な法的手続きや書類作成を一人でこなすのは大変なことです。
しかし、「何から手をつければいいかわからない」まま時間が過ぎてしまうのが最ももったいない状況です。
まずは行政書士などの専門家に相談してみることが、確実な第一歩になります。
【 農業用ドローンの手続きで不安を感じている方へ 】
行政書士は、農業用ドローンに関する手続きをはじめとした行政手続きのサポートが可能です。
「補助金が自分の農家に使えるか確認したい」
「DIPS2.0の申請を代わりにやってほしい」
「農地に格納庫を建てたい」
「共同利用の契約書を作りたい」
どんな小さな疑問・お悩みもお近くの行政書士にご相談ください。
地域に根差した頼れる専門家として、皆様の農業経営をサポートいたします。
出典・参考
• 国土交通省「DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)」
• 国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」
• 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」
• 国土交通省「無人航空機の登録制度について」
• 農林水産省「農地利用効率化等支援交付金(前年度まで)」
• 農林水産省「農業用ドローン普及拡大に向けた官民協議会」(ドローンカタログ掲載)
• 南魚沼市「農業用機械整備支援事業補助金(令和7年度補正)」
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