近年、犬猫の飼育数が子ども(15歳未満)の数を超えているとされ、ペットは「家族」の一員として扱われる時代になりました。
しかし、その一方で、ペットに関わる事業や手続きは年々複雑化し、個人事業主・事業者・飼い主の負担は大きくなっています。
• 動物取扱業の登録・更新・変更
• マイクロチップの登録
• ペットの輸出入に伴う検疫
• ペットホテル・ブリーダー・保護団体の法令遵守
• トラブル発生時の示談書作成
• ペット後見契約や遺言の作成
これらは全て法律・行政手続きが絡むため、行政書士が最も力を発揮できる分野です。
本記事では、行政書士が担える動物(ペット)関連の業務を「より具体的に」「なぜ必要なのか」という観点で整理して解説します。
1.動物取扱業の登録申請(ペットショップ・ブリーダー・トリマー等)
① どんな業務か
行政書士が行う主なサポートは以下のとおりです。
• 必要書類の収集・作成
• 飼養施設の平面図・立面図の作成
• 動物取扱責任者の資格要件確認
• 事業内容に応じた登録区分(販売・保管・展示・訓練など)の整理
• 申請書提出・補正対応
• 法令に適合した施設・設備基準のチェック
② 必要性・需要
動物取扱業の登録は、「動物を扱うビジネスを始める人は必ず通る関門」です。
しかし、自治体ごとに必要資料や図面形式が異なり、また施設基準も細かいため、
• 「自分でやろうとしたら書類不備で3回も戻された」
• 「開業日が遅れて数十万円の損失が出た」
というケースは珍しくありません。
特に以下の事業者は行政書士への需要が高いです
• ブリーダー
• ペットショップ開業者
• ペットホテル・トリミングサロン
• アニマルカフェ・動物展示業者
図面の作成を苦手とする方が多いことも、行政書士への依頼が増えている理由です。
2.動物取扱業の変更手続き(代表者変更・住所変更・業務内容変更など)
① どんな業務か
行政書士は、以下の変更届の作成・提出を代行します。
• 事業所の移転(住所変更)
• 法人化に伴う代表者変更
• 動物取扱責任者の変更
• 飼養施設の増設や改修
• 登録区分の追加(例:販売 → 保管も行う)
また、必要となる以下の書類も整備します
• 改修後の新しい飼養施設図面
• 添付書類:責任者資格証・誓約書など
② 必要性・需要
動物取扱業の変更届は「遅れると指導の対象」となるため、法令遵守の観点からも必須です。
多くの事業者が、
• 知らずに変更届を出し忘れる
• 書類の整合性を取れず補正が必要になる
• 図面の修正に手間取る
といった理由で行政書士に依頼しています。
特にブリーダーは繁殖環境の見直し・増設を行うことが多く、変更届の需要が非常に高い分野です。
3.マイクロチップ登録・移行登録のサポート
① どんな業務か
行政書士がサポートできる内容は次のとおりです。
• マイクロチップ情報登録の代行
• ブリーダー → 飼い主への「移行登録」手続きの補助
• 所有者変更・住所変更の届出
• 必要書類の整理・提出
② 必要性・需要
2022年以降、販売用犬猫へのマイクロチップ装着が義務化され、
• 「登録を忘れた」
• 「移行登録の仕方がわからない」
• 「スマートフォンが苦手でオンライン申請ができない」
といった問題が増えています。
特に高齢の飼い主や、頭数の多いブリーダーは、登録漏れによるトラブルが増えていて、行政書士の代行ニーズが高まっています。
4.ペットの輸出入に伴う動物検疫手続き
① どんな業務か
行政書士が行える具体的な支援
• 海外渡航に必要な事前準備の案内
• マイクロチップ規格・シリアル番号確認
• 狂犬病ワクチン接種時期・待機期間の確認
• 必要書類(健康証明書・輸出検疫証明書等)の作成補助
• 動物検疫所との事前相談
• 不備が出た際の再提出や補正
② 必要性・需要
ペットの輸出入は、国によって必要書類やワクチン接種時期、待機期間が異なるため、
• 書類不備で搭乗できなかった
• 日本に再入国できず長期係留となった
• ペットを現地に残さざるを得なかった
という深刻なケースが実際に起きています。
海外転勤や留学、長期滞在者が増える中、検疫の失敗はペットの命に関わる問題であり、行政書士の専門的サポートの需要は急増しています。
5.ペット後見契約・飼育契約・遺言書作成
① どんな業務か
行政書士が作成する書類の例
• ペットの終生飼育を保証する「ペット後見契約書」
• 入院・認知症などに備える飼育引継ぎ契約
• ペットの飼育費用を遺すための遺言文案
• ペットホテルやシッター等との飼育委託契約書
② 必要性・需要
近年、次のような相談が急増しています。
• 高齢者がペットを残して亡くなる
• SNS経由のペット譲渡トラブル
• 口約束で飼育を頼んだが揉めた
「うちの子を最期まで守りたい」という気持ちから、ペット後見契約の需要は右肩上がりです。
ペットに相続権は無いため、明確な契約書があると、入院や死亡時の引き継ぎや飼育費用の負担設定などがスムーズになります。
行政書士は法的に実務的で実行可能な文面を整えます。
6.ペットトラブルの示談書・合意書作成
① どんな業務か
行政書士が行うサポート
• 噛みつき事故・逸走による損害の示談書作成
• ペットホテル中の事故の合意書
• 販売トラブルの説明書・返金合意書
• 隣人トラブル(鳴き声・糞尿被害)の合意書文案
② 必要性・需要
ペット関連トラブルは増加傾向で、特に以下のケースで依頼が多くなっています。
• 犬が逃げて他人のペットに怪我させた
• ペットホテル中に持病が悪化し揉めた
• ブリーダーと購入者の間で生体保証トラブル
• 賃貸物件(アパート、マンション等)でのペット飼育ルール違反
文面ひとつで責任の所在や賠償範囲が変わります。
感情的にならず、法的に有効な合意文書を整えるのが行政書士の強みです。
※揉め事を仲裁したり、当事者の代理人として交渉することは、弁護士の独占業務であり、行政書士は対応できません。
行政書士は、当事者で取り決めた(決着した)内容について、法的に有効な文書を作成します。
7.動物保護団体(NPO等)の立ち上げ・運営サポート
① どんな業務か
行政書士の具体的業務
• 任意団体の規約作成
• NPO法人の設立手続き
• 活動目的や定款作成
• 補助金・助成金申請書の作成
• 保護施設の法令適合チェック
② 必要性・需要
保護団体は次の課題を抱えています。
• 法人化のための書類作成が圧倒的に難しい
• 補助金の申請書が複雑
• 収支報告書の作り方がわからない
• 施設の基準を満たせているかわからない
行政書士の支援により、団体運営の安定化・透明性確保につながり、寄付者の信頼も向上します。
8.狂犬病登録・特定動物の飼養許可等の行政手続き案内
① どんな業務か
行政書士は次のような行政手続きを案内・サポートできます。
• 犬の登録・鑑札再発行
• 狂犬病予防接種済票の再交付
• 特定動物(危険動物)の飼養許可申請
• 迷子犬・迷子猫の拾得報告書の作成サポート
• 自治体への飼い主変更届
② 必要性・需要
自治体手続きは「最も面倒で忘れられやすい」領域です。
• 引っ越し時の登録変更
• 飼い主の変更
• 多頭飼育での管理
• 特定動物の飼育基準確認
など、飼い主が自力で調べにくいことが多く、特に高齢者や忙しい家庭では行政書士への依頼が増加しています。
9.まとめ:行政書士は「ペット法務」の強力なパートナー
「動物取扱業の登録」「ペットの検疫」「マイクロチップ登録」「トラブルの示談書」「ペット後見契約」
どれも「大切な命」を守るための重要な手続きです。
ペットに関する手続きは年々細分化し、罰則や行政指導の対象になるケースも増えています。
だからこそ、書類作成の専門家である行政書士が関与することで、
• 手続きの確実性が上がる
• トラブルを未然に防げる
• 開業のスピードが上がる
• 飼い主として安心して生活できる
という大きなメリットがあります。
行政書士は、あなたの不安や疑問に寄り添いながら、最適な解決方法をご提案します。
まずはお気軽に、お近くの行政書士にご相談ください。
参考(根拠・出典)
・ 環境省:「動物取扱業者の規制」
・ 環境省:「犬と猫のマイクロチップ情報登録について」
・ 農林水産省動物検疫所:「ペットの輸出入」
・ 外務省:「ペット等の輸出入について」
・ 日本行政書士会連合会:「行政書士の業務」
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※本記事は令和7年11月時点に入手可能な公的情報をもとにしています。年度によって制度内容が変更されている可能性があります。必ず最新の法改正情報などでご確認ください。