古物商許可を初めて取る方へ。
必要書類、申請場所、手数料、審査期間、欠格事由(取得できないケース)、帳簿管理のポイントまで、基本事項を行政書士の視点で分かりやすく解説します。
最後に当事務所のサポート案内があります。
1.古物商許可とは?(なぜ必要なのか)
古物商許可とは、中古品(古物)の売買や交換を業として行う際に必要となる許可です。
この許可は古物営業法という法律で定められており、無許可で営業すると3年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い罰則が科せられます。
「古物」というと古い物というイメージがありますが、実際には一度でも使用された物品や、使用されていなくても取引された物品が対象となります。
つまり、新品同様の商品であっても、消費者の手に一度渡った物であれば古物に該当するのです。
古物商許可が必要なビジネス例
• リサイクルショップの運営
• 古着・ブランド品の買取・販売
• 中古車の売買
• 古本・CD・ゲームの買取販売
• ネットオークションやフリマアプリでの継続的な転売
• 金券ショップの経営
• 骨董品・美術品の売買
自分で使っていた物を処分する程度であれば許可は不要ですが、継続的に利益を得る目的で取引を行う場合は、規模の大小に関わらず許可が必要になります。
2.申請はどこに出す?(ワンポイント)
主たる営業所(メイン店舗・事務所)の所在地を管轄する警察署の生活安全課(防犯係)に申請します。
各都道府県・市町村の管轄ごとに窓口があります。
事前に管轄警察署へ確認してから行くとスムーズです。
3.申請に必要な書類(基本セット)
以下は代表的な必要書類です。
申請先の警察署によって追加書類が求められることがあるため、必ず管轄署の最新案内を確認してください。
• 許可申請書(古物営業法施行規則 別記様式第1号)
• 略歴書(申請者本人および営業所の管理者分)
• 住民票の写し(本籍記載のものが求められる場合あり)
• 誓約書(申請者・管理者)
• 身分証明書(本人確認資料)
• 営業所の使用権限を示す書類(賃貸契約書、承諾書等)
• 法人の場合:登記事項証明書、定款、役員名簿 等
• 郵便払込など手数料納付の証明(警察署へ納付)
※インターネット販売や複数営業所がある場合、URLの使用権限証明・その他の様式が必要になることがあります。
4.いくらかかる?(手数料・実費の目安)
警察署へ納める申請手数料は19,000円が標準です。
その他、住民票や身分証明書の発行手数料、郵送費用など実費が数千円程度かかります。
合計で概ね約20,000円前後が目安です(状況により上下します)。
5.申請から許可までどれくらいかかる?現実的な目安
法令上の標準処理期間は40日(申請日の翌日から計算、土日祝等を除く)ですが、実際には書類の準備や補正、警察署の照会などを含めて2〜6ヶ月程度見ておくのが現実的です。
余裕を持って準備しましょう。
6.許可が取れない(欠格)ケース — 要注意ポイント
古物商の許可には欠格事由が定められており、次のような場合は許可を受けられません(一部抜粋・要約)。
• 破産手続の決定を受け復権していない者
• 禁錮以上の刑に処せられ、執行終了後5年を経過していない者(罰金刑でも特定罪は該当する場合あり)
• 暴力団員等(暴力団員でなくなってから5年を経過していない等)や暴力団対策で指示・命令を受けてから3年経過していない者
• 未成年者や心身の故障で業務を適正に行えない者 など
該当する可能性がある場合は、事前に警察署や専門家に相談してください。
7.古物商が守るべき主な義務(許可後)
許可を得たら以下のような義務があります。
違反すると罰則や許可取消しの対象になります。
• 帳簿等の記載・保存義務:取引の記録は最終記載日から3年間営業所に保存(電子記録でも、直ちに書面表示できる体制が必要)。
• 営業所での標識掲示。
• 身分確認の実施等、盗品排除のための適切な管理。 など
※電子データで取引記録を保存する場合でも、警察から求められた際にすぐ印刷・提示できる体制を整えておく必要があります。
8.申請をスムーズにする実務上のコツ(行政書士の視点)
① 管轄署へ事前確認:営業形態(店舗/ネット/移動販売)により追加資料の有無が変わるため、事前確認で差戻しを減らせます。
② 管理者を明確にする:営業所で実務を行う「管理者」の略歴書・身分証明を忘れず準備。
③ 住居兼営業所なら使用承諾を用意:賃貸住宅で営業する場合は家主の承諾(書面)が必要なことが多いです。
④ 欠格事由に不安がある場合は早めに相談:前科や行政処分履歴、暴力団関係の疑いがあると審査で時間がかかります。
9.行政書士ができること
• 書類一式の作成・チェック(申請書、略歴書、誓約書など)
• 管轄警察署との事前確認・照会対応代行
• 営業形態に合わせた帳簿フォーマットや、電子保存時の提示方法の助言
• 申請後の補正対応のサポート(差戻し対応)
行政書士に依頼すると、書類不備による差戻しを減らし、申請者の負担を軽減できます。
料金は事務所ごとに異なりますが、申請手数料とは別に30,000円~60,000円の報酬が相場となります。
一見すると高く感じるかもしれませんが、自分で申請する場合の時間的コストや、失敗した場合のリスクを考えると、十分に価値のある投資と言えます。
10.よくある質問(Q&A)
Q:インターネットだけで古物を売る場合も許可は必要?
A:必要です。
古物の売買(買い取りを含む)を業として行う場合は許可が必要になります。
営業形態に応じた追加資料(URLの使用権限証明など)が求められる場合があります。
Q:申請直前に営業を始めてもいい?
A:いいえ。
許可が下りるまでは無許可営業は違法となる可能性があり、処罰や許可取得に悪影響を及ぼします。
必ず許可取得後に営業を開始してください。
11.最後に(まとめ)
古物商許可は、必要書類や欠格要件、帳簿管理など気をつける点が多い手続きです。
公的手数料は19,000円、法定の標準処理期間は40日ですが、実務的には2〜6ヶ月程度見て準備するのが安全です。疑問点や欠格事由の心配がある場合は、申請前に専門家(行政書士)へ相談することをおすすめします。
参考(本文で参照した主な公的・業界資料)
• e-Gov(法令検索)古物営業法
• e-Gov(法令検索)古物営業法施行規則
• 警察庁:「古物営業・質屋営業について」
• 新潟県警察:「古物営業等に関する申請・届出について」
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