美容室(美容所)を新しく開設するのはワクワクする反面、保健所への届出や施設基準など「保健衛生」のルールを満たす必要があります。
ここでは新潟県・南魚沼市の最新の公的情報をもとに、開業手順をわかりやすく整理しました。
初めての開業でも迷わないように、必要書類・届出のタイミング、設備基準、行政書士に依頼できる範囲と依頼した方が良い理由まで具体的に説明します。
本記事の要点
• 美容室は保健所への「美容所開設届」の提出と検査合格が必要です。
届出には平面図・従事者の免許写し・医師の診断書などが求められます。
※手数料(検査手数料)は県内で原則16,000円の場合が多いです。
• 届出は営業開始の1週間〜10日前までに準備・提出する自治体が多いので、スケジュールは余裕を持って。事前相談が推奨されます。
• 衛生基準(消毒方法や照度など)は細かく定められているため、設計段階で確認すると手戻りが少なくなります。
1.開業までの全体フロー
① コンセプト決定・事業計画(集客動線、メニュー、想定顧客)
② 物件選定(用途地域、賃貸契約、設備配置の可否)
③ 施設設計(平面図:待合/施術スペース/洗髪台の配置)
④ 保健所へ美容所開設届を提出(必要書類を準備)。検査を受ける。
⑤ 検査合格後、営業開始(適合確認済証を受け取る)
⑥ 開業後の届出(従業員の増減、設備変更、廃止などがあれば届出)
ポイント
保健所の検査で基準を満たさないと営業開始が遅れます。
設計段階で保健所への事前相談を行うのが最短ルートです。
2.保健所(新潟県・南魚沼)に提出する主な書類
(自治体で様式や提出期限が若干異なるため、下記は代表的な必要書類です)
• 理(美)容所開設届(所定様式)(県・市のHPでダウンロード可)。
• 施設の平面図(寸法・設備の配置がわかるもの)
• お店付近の見取り図(所在地がわかる地図)。
• 従事する美容師の免許証の写し(全員分)
• 管理美容師の資格を証明する書類(複数名で営業する場合など)
• 医師の診断書(結核・皮膚疾患等の有無について記載のあるもの)
• 検査手数料(例:16,000円)(自治体の支払い方法に準ずる)。
備考
届出の細かい様式や添付書類は市町村の保健所で若干異なります。
必ず該当の保健所ページで最新版を確認してください。
3.設備・衛生面でよく聞かれる疑問(設計時のチェックリスト)
下記は保健所検査でよくチェックされるポイントです。設計段階で意識しておくとスムーズです。
• 作業場・待合室の広さや導線が適切か(施術と待合の分離など)。
• 洗髪設備(洗面台・給排水)が規定に合っているか。
• 道具の消毒方法が法令に適合しているか(お客様ごとに器具を消毒する必要あり。消毒薬の濃度・浸漬時間の基準も示されています)。
• 照度(例:作業面で100ルクス以上等)や換気・空調の基準に合っているか。
• 表示物・帳簿(従業者名簿等)の準備。
補足
具体的な消毒薬の濃度や処理方法の基準は公的パンフレットに例示があります。
設計者や施工業者にもこの資料を共有してください。
4.届出のタイミングと検査の流れ
• 多くの自治体では営業開始1週間〜10日前までに開設届を提出する必要があります(自治体により原則10日前を求めるところもあります)。事前相談で検査日を確認しましょう。
• 届出後、保健所による現地検査(構造設備検査)が行われ、適合すれば「適合確認済証」が発行され営業できます。
5.行政書士に依頼できること(行政書士の一般的な支援範囲)
行政書士は行政手続きを代行・支援する専門家です。
美容室開業について、以下の業務を書類作成・提出代行・相談対応の形でお手伝いできます。
① 保健所への届出書類の作成・チェック
美容所開設届、構造設備の概要、従業者名簿などの作成と提出代行。
② 平面図(フォーマットに合わせた図面)作成の補助
保健所が求める情報(動線、設備配置)を満たす図面作成のアドバイス。
※専門的なCAD図面が必要な場合は設計事務所と連携します。
③ 保健所との事前相談・日程調整の代行
検査日程の調整や検査当日の立ち合い代行(書類説明等)。
④ 従業員の免許確認や名簿整備のサポート
免許証のコピー取りまとめ、管理美容師書類の準備など。
⑤ 開業後の届出(変更・廃止・出張美容の届出など)の代行
重要
行政書士は「書類作成・手続きの代理」や行政とのやりとりを代理できますが、医療行為や衛生検査そのもの(医師の診断や、保健所の検査判断)は代行できません。
また、施術業務(カット・カラー等)を代わりに行うことはもちろんできません。
6.行政書士にできないこと(明確にしておきたい点)
• 医師が行う診断書の代筆や、医療行為の代行はできません(医師に依頼してください)。
• 保健所の検査における合否判定を変更する権限はないため、改善指示が出た場合は改善工事を行い、再検査を受ける必要があります。
• 管理美容師の資格付与や免許の発行は行政(都道府県)や養成機関の管轄であり、行政書士はそれを代行して発行することはできません(書類収集支援は可能)。
7.よくあるトラブルと事前対策
• 届出が遅れ営業開始が伸びる → 物件契約や内装の工程と保健所の検査日を逆算して早めに届出準備を。
• 設計と保健所基準のズレで追加工事が発生 → 平面図の段階で保健所に確認、または行政書士に図面チェックを依頼。
• 消毒方法や器具管理で指導を受ける → 公的資料に沿った消毒手順を導入し、従業員教育を徹底(記録保存も重要)。
8.開業時の費用(手数料・外注の目安)
• 保健所届出手数料:自治体で異なりますが、16,000円前後が目安(新潟県の例)。
• 設計・内装費用:規模や設備で大きく変動。洗髪台や給排水工事、換気設備が大きな比率を占めます。
• 行政書士報酬:届出代行や図面チェックの範囲で事務所により異なります(見積りを複数取るのが安全)。
注意:上記は目安です。具体的な金額は見積りを取って比較してください。
9.最後に──行政書士に相談するメリット(まとめ)
• 保健所提出書類を正確に揃え、届出もれや検査遅延を減らせる。
• 平面図や消毒基準など、設計段階で保健所基準を満たすようアドバイスできるため、手戻りが少なくなる。
• 開業時の役所とのやり取りや、変更届・出張美容の届出など開業後の手続きも継続してサポート可能。
南魚沼で美容室を確実に・余裕をもって開業したい方へ
行政書士は、保健所届出書類の作成・平面図チェック・保健所との事前相談代行までワンストップでサポートします。
書類の不備で開業が遅れるリスクを抑え、スムーズにオープンできるよう一緒に進めます。
まずは初回相談で、開業予定日・物件の状況などをお聞きし、必要な手続きの説明と・費用の概算をお伝えします。
お気軽にお近くの行政書士へお問い合わせください。
出典(参照した公的ページ・資料)
• 新潟県「【南魚沼】理容所・美容所営業を始めるにあたって」:届出書類・提出期限等。
• 新潟県「【十日町】理容所・美容所を開設するには?」:届出書類・提出期限等。
• 新潟県 「【魚沼】理容所・美容所の届出」:届出の流れや検査日程に関する案内。
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※本記事は令和7年12月時点に入手可能な公的情報をもとにしています。年度によって制度内容が変更されている可能性があります。必ず最新の法改正情報などでご確認ください。