新潟県南魚沼市で事業を営む皆様、あるいはこれから起業をお考えの皆様へ。
事業拡大や設備投資、雇用の充実を目指すとき、心強い味方となるのが「補助金」と「助成金」です。
どちらも返済不要の支援制度という点では同じですが、実は申請先や受給条件、さらには「誰に相談できるか」という法律上の明確な違いがあることをご存知でしょうか。
特に、2026年1月に施行された改正行政書士法により、補助金申請における専門家の役割はこれまで以上に重要かつ明確になりました。
無資格者による申請代行が法的に厳しく規制され、事業者の皆様が安心して相談できる窓口が明確化されたのです。
本記事では、地域密着型の行政書士の視点から、補助金と助成金の違いを分かりやすく解説し、南魚沼市や周辺地域での具体的な活用例、さらには法改正を踏まえた行政書士へ相談するメリットまで、実践的な情報をお届けします。
1. 補助金と助成金、何が違うの?【基本のキホン】
まず、多くの事業者様が混同されやすい「補助金」と「助成金」の違いを、公的情報をもとに整理してみましょう。
〈 一目で分かる! 補助金と助成金の比較表 〉
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
| 主な目的 | 事業拡大、設備投資、新規事業への挑戦 | 雇用維持、労働環境の改善、人材育成 |
| 主な管轄 | 経済産業省、中小企業庁、地方自治体 | 厚生労働省 |
| 財源 | 国や自治体の予算 | 雇用保険料 |
| 受給の難易度 | 審査・採択あり(競争倍率がある) | 要件を満たせば原則受給可能 |
| 申請時期 | 公募期間が限定的(年1~2回など) | 通年または期間が長い |
| 申請代行できる専門家 | 行政書士 (官公署提出書類作成の独占業務) | 社会保険労務士 (労務関係の独占業務) |
➡ 参考:中小企業庁「補助金の公募・採択」 ・ 厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」
① 補助金とは? ビジネスの「攻め」を後押しする制度
補助金は、新しいビジネスへの挑戦や生産性向上のための投資を国や自治体が応援する制度です。
たとえば、新商品開発のための機械購入、店舗の改装、ITシステムの導入、販路開拓のための展示会出展など、「事業を前に進める取り組み」に対して支給されます。
最大の特徴は、予算に限りがあるため審査(採択)が必要という点です。
申請すれば誰でももらえるわけではなく、事業計画書の内容や将来性、地域への貢献度などが評価されます。
つまり、いかに説得力のある計画を示せるかが採択の鍵となります。
代表的な補助金には、「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「事業再構築補助金」などがあり、数十万円から数千万円規模の支援が受けられるケースもあります。
➡ 参考:ミラサポplus(中小企業向け補助金・総合支援サイト)「中小企業・小規模事業者向け補助金情報」
② 助成金とは? 雇用と労働環境の「守り」を支える制度
一方、助成金は雇用保険料を財源としており、主に従業員の雇用や労働環境の整備を支援する制度です。新規雇用、非正規社員の正社員化、育児休業の取得促進、従業員研修の実施など、「人を大切にする取り組み」が対象となります。
要件を満たせば原則として受給できるのが大きなメリットですが、その分、労働基準法や雇用保険法などの法令遵守が厳格に求められます。
過去に労働関係法令違反があると受給できないケースもあります。
代表例として「キャリアアップ助成金」「両立支援等助成金」「人材開発支援助成金」などがあります。
2. 行政書士と社労士、どちらに相談すべき?【法律で決まっている専門分野】
「お金がもらえるなら、誰に頼んでも同じでは?」と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
日本の法律では、報酬を得て申請書類の作成代行ができる専門家が厳格に定められています。
① 行政書士が扱える「補助金」
経済産業省系の補助金や、自治体が独自に実施する創業支援・設備投資支援などの補助金は、「官公署に提出する書類」に該当するため、行政書士法に基づき行政書士がその作成を担います。
具体的には以下のような補助金が対象です。
• ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
• 小規模事業者持続化補助金
• 事業再構築補助金
• IT導入補助金
• 自治体独自の創業補助金、設備投資補助金
• 農業関連の補助金(スマート農業導入支援など)
➡ 参考:日本行政書士会連合会「行政書士の業務」
② 社会保険労務士が扱える「助成金」
厚生労働省が管轄し、雇用や社会保険に関連する手続きを伴う助成金は、社会保険労務士法に基づき、社労士の独占業務とされています。
行政書士がこれらの申請代行を行うことは法律上できません。
【 主な対象 】
• キャリアアップ助成金
• 雇用調整助成金
• 両立支援等助成金
• 人材開発支援助成金
• 特定求職者雇用開発助成金
③ 【重要】 「助成金」という名前でも行政書士が扱えるケースがある
ここが非常に混同しやすいポイントです。
自治体の中には、実際の内容は「補助金(設備投資支援・創業支援)」であるにもかかわらず、名称を「〇〇助成金」としているケースがあります。
【 判断基準は「管轄と目的」です 】
• 管轄が厚生労働省ではなく、自治体の商工課や経済産業省関連 → 行政書士が対応可能
• 目的が雇用・労務管理ではなく、設備投資や事業拡大 → 行政書士が対応可能
【 具体例 】
• 東京都の「創業助成金」:名称は助成金ですが、実質は事業支援であり行政書士の業務範囲
• 自治体の「商店街活性化助成金」:設備整備が主目的なら行政書士が対応
迷った場合は、その制度の公募要領を確認するか、専門家に相談することをお勧めします。
3. 【2026年1月施行】改正行政書士法で何が変わった?
2026年1月1日、改正行政書士法が施行されました。
この法改正により、補助金申請における「誰に頼むべきか」がより明確かつ厳格になりました。
① 無資格者による申請代行が明確に違法に
これまで、一部の経営コンサルタントやウェブ広告などで「補助金申請サポート」を謳い、高額な報酬を得ているケースが見られました。
しかし今回の法改正により、行政書士資格を持たない者が報酬を得て補助金申請書類を作成することは明確に違法であることが再確認・強化されました。
【 改正のポイント 】
⑴ 行政書士でない者が、いかなる名目であっても報酬を得て官公署提出書類(補助金申請書類を含む)を作成することは違法
⑵ 違反した場合、業者だけでなく、依頼した事業者側も不利益(採択の取消し、今後の申請制限など)を受けるリスクがある
⑶ 電子申請システム(GビズID等)を使った代理申請も、法的資格を持つ行政書士のみが可能
➡ 参考:日本行政書士会連合会「「行政書士法の一部を改正する法律」の成立について」
➡ 改正行政書士法については「こちらの記事もおすすめ」
② 行政書士に依頼する3つの大きなメリット
⑴ 法的安全性とコンプライアンス
法律に基づいた正当な手続きで申請できるため、後々のトラブルを回避できます。
⑵ 電子申請の代理対応
「J-Grants」「jGrants」などの電子申請システムや、GビズIDを使った複雑な手続きも、法的に認められた行政書士なら代理申請が可能です。
⑶ 不服申し立ての対応
万が一、不当な不採択があった場合、特定行政書士であれば行政に対する不服申し立て手続きも代行できます。
➡ 参考:日本行政書士会連合会「特定行政書士について」
4. 南魚沼市・周辺地域で活用できる補助金の具体例
南魚沼市や新潟県では、地域の特性を活かした独自の支援制度が多数用意されています。
① 南魚沼市独自の補助金
【 南魚沼市ビジネスチャレンジ補助金 】
市内での新規創業や新事業展開を支援する制度です。
店舗の改装費、設備購入費、広告宣伝費などが対象となり、地域経済の活性化を後押しします。
【 南魚沼市農業用機械整備支援事業補助金 】
米どころ南魚沼ならではの制度。
スマート農業機器やトラクター、収穫機械などの導入に活用でき、農業の生産性向上を支援します。
【 展示会等出展支援事業補助金 】
市外・県外・海外への販路開拓を目指す事業者の展示会出展料や小間料を補助。
地元産品の全国展開を応援します。
➡ 参考:南魚沼市「融資・補助制度」 ・ 「農業振興」
② 新潟県の主要補助金
【 新潟県新事業チャレンジ補助金 】
物価高騰対策やDX(デジタルトランスフォーメーション)対応など、時代の変化に合わせた事業再構築を支援します。
➡ 参考:新潟県「「新事業チャレンジ補助金」の概要」 ※ 令和7年度は受付終了
➡ 参考:新潟県「補助・助成・融資」
【 にいがた産業創造機構(NICO)の各種補助金 】
県内企業の技術開発、販路開拓、人材育成など幅広い分野で支援制度があります。
➡ 参考:にいがた産業創造機構(NICO)「補助金(助成金)」
③ 地域補助金の特徴
国の補助金に比べて採択率が高い傾向にありますが、「地域課題への貢献」「地元雇用の創出」といった視点が事業計画書に求められます。
地元の事情に精通した行政書士なら、地域に根ざした説得力ある書類作成が可能です。
5. 補助金申請の流れと注意すべきポイント
行政書士に依頼した場合の一般的な流れをご紹介します。
〈 申請から受給までの5ステップ 〉
【 ステップ1 】
初回相談・ヒアリング 事業内容、投資計画、現在の経営状況、今後の展望などを詳しく伺います。
【 ステップ2 】
最適な補助金の選定 数多くある制度の中から、事業内容や目的に最も適した補助金をご提案します。
【 ステップ3 】
事業計画書の作成 採択のポイントを熟知した行政書士が、説得力のある計画書を作成します。
事業者様のビジョンを言語化し、審査員に伝わる形に仕上げます。
【 ステップ4 】
電子申請の代行 GビズIDやjGrants等の電子システムを使用し、不備のない申請を完了させます。
【 ステップ5 】
採択後のフォロー 実績報告書の作成、証憑書類の整理など、実際に補助金が振り込まれるまで伴走します。
〈 ⚠️ 絶対に知っておくべき3つの注意点 〉
① 補助金は「後払い」が原則
補助金は、まず事業者が自己資金で経費を支払い、その後に実績報告を経て振り込まれる「後払い制度」です。
事前の資金繰り計画が必須です。
② 領収書・証憑書類の管理が超重要
1円単位で整合性が求められます。
証憑類の管理が不十分だと、せっかく採択されても支給されない場合があります。
③ 「丸投げ」はできない
事業の主体はあくまで事業者様です。
行政書士は、皆様の想いやビジョンを形にする「プロの筆耕者」であり、事業者様との協力が不可欠です。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 採択されたら、すぐに現金がもらえますか?
A. いいえ。
採択は「この事業を実施して良い」という許可です。
実際には、事業を実施→経費を支払い→実績報告書を提出→審査完了、という流れを経て初めて振り込まれます。
採択から入金まで半年~1年以上かかるケースもあります。
Q2. 行政書士に依頼すれば必ず採択されますか?
A. 残念ながら100%の保証はできません。
ただし、採択のポイントや審査基準を熟知しているため、ご自身で申請されるよりも採択率は格段に向上します。
また、要件を満たさない場合の無駄な労力を事前に回避するアドバイスも行います。
Q3. 顧問税理士がいますが、行政書士に依頼しても問題ありませんか?
A. 全く問題ありません。
むしろ、税理士(財務・数字のプロ)と行政書士(許認可・書類作成のプロ)が連携することで、より強固な体制で申請に臨めます。
実際、多くの成功事例で専門家同士の連携が鍵となっています。
Q4. 申請にかかる費用はどのくらいですか?
A. 補助金の種類や事業規模によって異なりますが、一般的には着手金+成功報酬制が多く採用されています。
詳細は個別相談時にお見積もりとなります。
Q5. 過去に一度不採択になりました。再挑戦できますか?
A. はい、可能です。
不採択の理由を分析し、計画書をブラッシュアップすることで再申請での採択率は高まります。
あきらめずにご相談ください。
7. 今後の課題と解決策:デジタル化への対応
〈 課題:複雑化する電子申請システム 〉
近年、補助金申請は「jGrants」などの電子申請システムに一本化されつつあります。
GビズIDの取得、電子証明書の準備、オンライン入力など、ITに不慣れな事業者様にとって大きなハードルとなっています。
【 解決策:行政書士による代理申請の活用 】
2026年改正法により、行政書士による電子申請の代理が法的に明確化されました。
「システムの使い方が分からない」という理由で補助金をあきらめる必要はありません。
専門家に代行を任せることで、経営者の皆様は本業のサービス向上や顧客対応に集中できる環境が整います。
これこそが、専門家を活用する最大のメリットです。
8. 行政書士にできること・できないこと【明確な線引き】
〈 ✔ 行政書士ができること 〉
✅ 経済産業省系補助金の申請書類作成
✅ 自治体独自の補助金・助成金(事業支援系)の申請代行
✅ 事業計画書の作成・ブラッシュアップ
✅ 電子申請システムでの代理申請
✅ 実績報告書の作成
✅ 不服申し立て(特定行政書士の場合)
✅ 創業時の許認可申請との同時サポート
〈 ✖ 行政書士ができないこと 〉
❌ 厚生労働省管轄の雇用関係助成金の申請(社労士の業務)
❌ 税務申告や決算書作成(税理士の業務)
❌ 社会保険・労働保険の手続き(社労士の業務)
❌ 法律相談や訴訟代理(弁護士の業務)
9. まとめ:南魚沼の未来を共に創るパートナーとして
補助金や助成金は、単なる「もらえるお金」ではありません。
それは、皆様が描く「一歩先のビジネスビジョン」を実現するための強力な推進力です。
しかし、煩雑な書類作成や法改正への対応に追われ、本業が疎かになっては本末転倒です。
2026年の法改正により、安心して相談できる専門家は「行政書士」であることが法的に明確になりました。
「うちの事業で使える補助金はあるだろうか?」
「この設備投資、対象になるかな?」
「書類作成が難しくて…」
そんな些細な疑問や不安からで構いません。
行政書士が、皆様の挑戦を全力でサポートいたします。
出典・参考
• 中小企業庁「補助金の公募・採択」
• 厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」
• 日本行政書士会連合会「行政書士の業務」
• 日本行政書士会連合会「「行政書士法の一部を改正する法律」の成立について」
• 日本行政書士会連合会「特定行政書士について」
• 南魚沼市「融資・補助制度」
• 南魚沼市「農業振興」
• 新潟県「補助・助成・融資」
• にいがた産業創造機構(NICO)「補助金(助成金)」
• ミラサポplus(中小企業向け補助金・総合支援サイト)「中小企業・小規模事業者向け補助金情報」
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