飲食店開業を目指す皆様へ！
飲食店を開業し、お客様に安全で美味しい料理を提供するためには、保健所から「飲食店営業許可」を得る必要があります。
この許可申請において、カギを握るのが「食品衛生責任者」の資格と設置です。
この記事では、こ食品衛生責任者の基本から、具体的な資格取得方法、そしてスムーズな開業を実現するための行政書士活用法まで、すべての重要ポイントを一つに凝縮してお届けします。
安全で迅速な開業準備のために、ぜひご活用ください！
1.なぜ必要？「食品衛生責任者」が担う重大な役割
食品衛生責任者とは、お店の食中毒防止、および公衆衛生の向上を目的として、衛生管理を徹底する責任者として、食品衛生法に基づき設置が義務付けられています。
設置の義務と役割
① 設置義務:
飲食店は、1施設につき1名の食品衛生責任者を必ず設置し、保健所に届け出る必要があります。
② 具体的な役割
• お店の衛生管理計画（HACCPに沿った衛生管理など）の策定と実施。
• 従業員への衛生教育と健康管理。
• 保健所の指導・助言を受けた際の改善措置の実行。
この責任者がいることで、お客様に「安全・安心」を提供できるお店として、初めて営業許可のスタートラインに立つことができるのです。
2.「食品衛生責任者」の資格を取得する具体的方法
では、食品衛生責任者になるためにはどうすれば良いのでしょうか。
資格を取得する方法は、大きく分けて2つのルートがあります。
ルート1: 「食品衛生責任者養成講習会」を受講する
最も一般的なのが、各都道府県の食品衛生協会などが実施している「食品衛生責任者養成講習会」を受講し、修了することです。
• 講習時間: 1日（概ね6時間程度）で修了します。
• 講習内容: 衛生法規、公衆衛生学、食品衛生学といった、食品衛生に関する基礎知識を学びます。
• 受講費用: おおよそ1万円前後（地域により異なります）。
• 修了証: 講習をすべて受講すれば、その日のうちに修了証（資格）が交付されます。
実務上のポイント
講習会は人気が高く、特に都心部では予約がすぐに埋まってしまうことがあります。
開業日が決まったら、すぐに受講を申し込むことをおすすめします。多くの場合、オンラインでの事前予約が必要です。
ルート2: 資格を所持しているため「講習が免除」されるケース
以下の資格をすでに持っている方は、上記の養成講習会を受講することなく、食品衛生責任者になることができます。
免除となる主な資格
調理師：調理師免許証を所持している方。
製菓衛生師：製菓衛生師免許証を所持している方。
栄養士：栄養士免許証を所持している方。
船舶料理士：船舶料理士の免許を所持している方。
食品衛生管理者：食品衛生管理者（任用資格）の要件を満たす方。
食品衛生監視員：食品衛生監視員（任用資格）の要件を満たす方。
これらの資格をお持ちの場合は、その免許証や証明書のコピーを営業許可申請時に提出すればOKです。
3.開業準備を加速させる！行政書士の活用術
飲食店営業許可申請は、複雑な法令と多数の書類作成が伴います。
忙しい開業準備の中で、行政書士を「手続きのプロ」として活用することで、時間と労力を大幅に節約できます。
① 行政書士ができること（代行・支援業務）
• 許可申請書の作成・提出
営業許可申請書、施設平面図など、保健所に提出する書類一式を法令に則って作成・提出を代行します。
• 保健所との事前調整
オーナー様に代わり、図面段階で保健所と打ち合わせを行い、設備基準適合の確認をします。
• 講習会申し込みの支援
事務的な手続きとして、養成講習会の開催スケジュールの確認や、オンライン申し込みの入力支援を行います。
• 全体スケジュールの管理
開業日から逆算し、申請、講習受講、施設検査の日程調整を管理します。
② 行政書士ができないこと（ご本人対応が必要なこと）
以下の重要事項は、資格の性質上または手続き上の規定により、必ずオーナー様ご自身で対応する必要があります。
• 食品衛生責任者養成講習会の受講
資格は個人に紐づくため、受講は必ず申請者本人（または選任された責任者）が行う必要があります。
行政書士が代わりに受講することはできません。
• 施設検査への立ち会い
申請後に保健所が行う施設の立ち入り検査には、原則として申請者本人（オーナー様）または食品衛生責任者が立ち会う必要があります。
• お店の設備工事や設計
内装工事業者の選定や、図面通りの設備を設置する工事自体は、行政書士の業務範囲外です。
行政書士は、その設計が「許可基準を満たしているか」の確認・指導を行います。
4.まとめ：スムーズな開業へのチェックリスト
| フェーズ | 実施事項 | 担当者 |
| 初 期 | 食品衛生責任者資格の有無確認 | オーナー様 |
| 準 備 | 養成講習会の予約・受講 | オーナー様（行政書士が支援可能） |
| 申 請 | 営業許可申請書類の作成・提出 | 行政書士（代行） |
| 完 了 | 保健所による施設検査への立ち会い | オーナー様 / 責任者 |
開業の夢を形にするためには、法令遵守が最も確かな道です。
行政書士は、その道のりをスムーズに進むための最適なパートナーです。
行政書士は、お客様が安心して本業に専念できるよう、食品衛生責任者設置後の許可申請手続きを責任をもってサポートいたします。
まずは、お気軽にご相談ください。
出典（情報参照元）：この記事は、以下の公的機関の情報を基に作成しています。
• 厚生労働省「営業規制（営業許可、営業届出）に関する情報」
• 新潟県「食品営業許可申請」
• 新潟県「【南魚沼】食品営業許可 各種手続をご説明します」
• 公益社団法人日本食品衛生協会「食品衛生にかかわる資格」
• 日本行政書士会連合会「飲食・風俗営業」
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開業は人生の一大イベントです。
食品衛生責任者としての役割を理解し、専門家のサポートも活用しながら、法令を遵守した、安心して営業できるお店づくりを進めていきましょう。
当事務所では、お客様が本業に集中できるよう、飲食店営業許可申請の面倒な手続きをトータルサポートしています。
まずはお気軽にご相談ください。
当事務所の詳細はホームページをご覧ください。
「にわの行政書士事務所」のホームページ
※本記事は令和7年12月時点に入手可能な公的情報をもとにしています。年度によって制度内容が変更されている可能性があります。必ず最新の法改正情報などでご確認ください。
