〈 この記事を読んでほしい方 〉
• 飲食店・キッチンカー・民泊・建設業などの開業を考えていて、「許認可申請に図面が必要」と言われて困っている方
• 「Jw_cad(ジェイダブリューキャド)って何? 行政書士は図面を描いてくれるの?」と疑問に思っている方
• 南魚沼市・湯沢町・十日町市など魚沼・上越エリアで事業を始めようとしている方
• 一度自分で図面を書いてみたけれど、保健所や役所に「これでは受け付けられない」と言われた経験がある方
許認可申請に必要な書類の中でも、特に「図面」でつまずく方はとても多いのが現実です。
設計士に頼むほどではないけれど、手書きでは自信がない。
そんな方に向けて、行政書士が関わることのできる図面の範囲・できないこと・実際の手続きの流れを、南魚沼地域での実務経験をもとに具体的にご説明します。
1. 行政書士は「許認可の図面」をどこまで作れるのか?
♦ 結論 : 「申請のための説明図面」なら作成できる
行政書士は、行政書士法第1条の3に基づき「官公署に提出する書類」を業として作成することができます。
許認可申請に添付する図面も、この「官公署に提出する書類」に含まれます。
➡ 参考: e-Gov法令検索「行政書士法」
行政書士が作成できる図面の代表例は次のとおりです。
• 飲食店営業許可: 厨房の平面図・設備の配置図・求積図(面積計算図)
• 建設業許可: 営業所の平面図・案内図
• 道路使用・占用許可: 工事・イベントの配置図・迂回路図
• 風俗営業許可: 営業所の平面図・音響・照明設備の配置図・求積図
• 農地転用許可: 事業計画図・建物配置図(簡易なもの)
• 旅館業・民泊許可: 消防署や保健所に提出する施設の平面図・見取り図
一方で、建築士法に基づく「建築物の設計」は、建築士の独占業務とされているため、行政書士は行えません。
具体的には以下が該当します。
• 建築確認申請用の設計図・構造計算書の作成
• 構造耐力上の安全性を証明する図面
• 規模によっては増改築に関わる設計図
➡ 参考:e-Gov法令検索「建築士法」
ここで大切なのは、行政書士が作る図面は「今の状態(または予定)が法令の基準を満たしているか示す説明図面」であり、建物を建てるための「設計図」とは性質が異なるという点です。
「図面」という言葉が同じでも、その目的・法的位置づけは全く違います。
2. 南魚沼・湯沢・十日町エリアで特に多い図面相談とは?
当事務所が位置する新潟県南魚沼市・湯沢町・十日町市といった地域は、豪雪地帯特有の事情と多彩な産業が混在するエリアです。
一般的な都市部とは異なるニーズが多く、以下のような相談が考えられます。
① スキー場内の飲食店・売店の営業許可(湯沢町・南魚沼市)
湯沢町や南魚沼市はスキーリゾートとして全国的に知られており、シーズン限定のカフェ・レストランや、キッチンカーの開業相談が後を絶ちません。
【 想定される相談内容 】
「スキー場のロッジ内にカフェを新設したいが、既存の図面が古くて正確ではない。保健所に提出できる図面を作ってほしい。」
この場合、行政書士は現地でレーザー距離計やメジャーを使って実測を行い、Jw_cadを使って正確な図面を起こしていきます。
保健所(南魚沼保健所 管轄)の施設基準に合致しているかどうかも確認しながら作業を進めます。
➡ 参考:新潟県「【南魚沼】食品営業許可 各種手続をご説明します」
➡ 飲食店営業許可については「こちらの記事もおすすめ」
② 消雪設備・農業用施設に関わる道路占用・農地転用(地域全般)
農地が多い魚沼地域ならではの相談として、農業用倉庫の転用や、消雪パイプ設置に伴う道路占用許可申請があります。
【 想定される相談内容 】
「道路脇に消雪用のポンプ小屋を設置したい。道路占用許可に必要な図面を用意してほしい。」
豪雪地帯特有の条件として、「雪だまりのスペース」「除雪車の回転スペース」なども考慮した配置図が求められることがあります。
雪国独特の視点を持った専門家への相談が必要な場面です。
③ 古民家・空き家を活用した民泊・ゲストハウス(十日町市ほか)
十日町市などの古民家を活用した民泊・ゲストハウスの開業相談も増えています。
旅館業法または住宅宿泊事業法(民泊新法)の許可・届出に際して、消防署や保健所に提出する平面図や見取り図が必要です。
古い建物は図面が残っていないことも多く、一から実測・作図するケースが多いのが特徴です。
【 想定される相談内容 】
「昭和30年代の古民家を民泊にしたい。建物の図面が一切残っていないため、消防署に出す図面を作ってほしい。」
➡ 民泊などの宿泊事業については「こちらの記事もおすすめ」
3. 許認可申請における図面作成から許可取得までの流れ
ここでは最も相談が多い「飲食店営業許可」を例にして、手続きの流れをステップごとに解説します。
➡ 参考:新潟県「食品営業許可申請」
♦ ステップ 1 : 事前相談・現地確認
まず保健所への事前相談を推奨します。
施設の場所・規模・業種によって要求される基準が異なるためです。
行政書士への依頼と並行して、または依頼後に行政書士が代わって確認を行うこともあります。
♦ ステップ 2 : 現地での実測
行政書士が現地へ出向き、レーザー距離計・メジャーを使って各部屋・設備の寸法を計測します。
壁の厚さ・柱の位置・シンクの有効幅・換気扇の位置など、基準に関わる数値は特に丁寧に確認します。
♦ ステップ 3 : Jw_cadによる図面作成
実測データをもとに、パソコン上でJw_cadを使って図面を作成します。
主に作成する図面は以下のとおりです。
• 平面図: 室全体のレイアウト
• 設備配置図: シンク・冷蔵庫・コンロ・手洗い設備の位置
• 求積図(面積計算図): 各スペースの面積を数値で示す図面
• 付近見取り図: 施設の場所を示す地図(Google マップ等を加工)
♦ ステップ 4 : 保健所等との事前確認(ヒアリング)
完成した図面を保健所に持参して事前確認を受けます。
この段階で軽微な修正が入ることも多く、Jw_cadのデジタルデータは修正が素早く反映できるため、申請期間の短縮に大きく貢献します。
♦ ステップ 5 : 申請書の作成・提出
図面を添付した申請書一式を提出します。
申請に必要な手数料は業種・自治体によって異なります。
例えば新潟県内の飲食店営業許可(飲食店営業)の場合、手数料額については新潟県の公式ページでご確認ください。
♦ ステップ 6 : 施設の現地検査・許可交付
申請後、保健所の食品衛生監視員が実際に施設を訪れ、図面通りに設備が整っているかを確認します。
基準に適合していれば許可書が交付されます。
4. 許認可申請で必要な図面・書類一覧
業種によって多少異なりますが、飲食店営業許可の場合に一般的に求められる書類は以下のとおりです。
| 書類名 | 内容 | Jw_cad使用 |
| 付近見取り図 | 施設の場所を示す地図 | △(地図加工) |
| 営業所の平面図 | 室全体のレイアウト図 | ◎ |
| 設備の配置図 | 機器・設備の位置図 | ◎ |
| 求積図(面積計算図) | 各スペースの面積計算 | ◎ |
| 申請書本体 | 事業者・施設の概要 | ー(書類作成) |
| 食品衛生責任者の資格証明書 | 証明書のコピー | ー |
※ 風俗営業許可の場合は音響・照明設備の配置図も必要です。
5. Jw_cadを使うことで何が変わるのか
「手書きじゃダメなの?」とよく聞かれますが、Jw_cadにはいくつかの明確なメリットがあります。
〈 ミリ単位の正確さ 〉
許認可では「調理場の面積は客席面積の○%以上」のような厳しい基準が存在します。
Jw_cadなら実測値を入力するだけで正確な面積が自動計算されるため、人為的な計算ミスがありません。
〈 修正・変更が圧倒的に速い 〉
「シンクの位置を10cm動かしてほしい」「壁の一部をパーティションに変更した」などの修正が発生しても、デジタルデータなら数分で対応可能です。
手書きであれば一から書き直しになります。
〈 レイヤー機能で複数申請に対応 〉
例えば「飲食店営業許可」と「深夜酒類提供食事営業届」を同時に進める場合、Jw_cadのレイヤー機能を使えば、同じ基本図面の上に必要な情報を層ごとに重ねることができます。
効率よく複数の申請に対応できます。
〈 データとして長期保存できる 〉
5年後の更新申請や、設備を買い替えた際の変更届でも、保存しておいたデータを少し修正するだけで対応できます。
コスト削減と時間の節約につながります。
6. 自分で図面を書いたときによくある失敗例
「費用を節約しようと自分で書いたら、かえって手間と時間がかかった」という声は非常に多くあります。
具体的にはどのようなトラブルが起きているのでしょうか。
♦ 失敗例 ① : 柱の厚みを寸法に含めていなかった
室内を実測したつもりが、壁の厚さや柱のサイズを計算に含め忘れたため、図面上の面積と実際の内寸が合わない状態になっていました。
保健所の検査で「図面と実態が一致しない」と指摘され、書き直しを求められたケースです。
♦ 失敗例 ② : シンクの「有効幅」が基準を満たしていなかった
図面上ではシンクが収まっているように見えても、実際に設置したら排水管や蛇口の位置の関係で、衛生上必要な有効スペースが確保できていなかったというケースです。
事前に基準を知らずに図面を書くと、このようなことが起こりがちです。
♦ 失敗例 ③ : 手書き図面が担当者に読み取れなかった
窓口の担当者が内容を読み取れず、何度も修正・再提出を命じられた結果、開業予定日が大幅に遅れてしまったというケースです。
【 想定例 】
南魚沼市でキッチンカーによる出店を計画していたAさん。
開業コストを抑えるため、自分で描いた平面図を南魚沼保健所に持参しましたが、「シンクの蓋の有無」「給水・排水タンクの容量表示がない」「寸法の単位が統一されていない」などの理由で受け付けてもらえませんでした。
その後3回窓口に足を運び、最終的に専門家に依頼することになりました。
最初から専門家に相談していれば、時間もコストも節約できたとのことでした。
7. 行政書士として図面作成に取り組む際の重要な注意点
〈 虚偽記載は絶対にしない 〉
「まだ購入していないシンクを図面に描いてほしい」という依頼をいただくことがありますが、現時点で存在しない設備を申請図面に記載することは虚偽申請にあたります。
許可取消や行政処分のリスクがあるため、一切お断りしています。
〈 土地の境界に関わる図面は土地家屋調査士に 〉
農地転用や道路占用申請で「土地の境界を明示した図面」が必要な場合、土地の境界確定は土地家屋調査士の業務範囲です。
行政書士事務所によっては、隣地トラブルを防ぐため、必要に応じて土地家屋調査士や建築士と連携しながら対応しています。
〈 建築確認申請に関わる図面は建築士へ 〉
リノベーションや増改築を伴う民泊・飲食店の開業では、建築確認申請が必要になることがあります。
この申請に使う設計図の作成は建築士の独占業務です。
行政書士がこの領域を越えることは法律上認められていません。
〈 申請図面の提出形式(PDF・電子データ)への対応 〉
2026年現在、新潟県内でも多くの許認可手続きのオンライン化が進んでいます。
添付する図面もPDF形式での提出が求められる場面が増えており、Jw_cadで作成したデータはPDFへの変換も容易なため、電子申請への対応もスムーズに行えます。
8. よくある質問(FAQ)
Q1. 行政書士に頼む場合の費用はどのくらいですか?
A. 図面の複雑さや申請の種類によって異なります。
詳しくはお問い合わせください。
なお、自分で何度も足を運んで書き直しをした結果、時間と手間のコストが大きくなったというケースも多くあります。
Q2. 既存の手書き図面がありますが、修正してもらえますか?
A. 手書きの図面をもとに、実測を行いながらJw_cadで正確な図面を作り直すことが可能です。
まずはご相談ください。
Q3. 飲食店以外の許認可にも対応していますか?
A. 行政書士事務所によっては、建設業許可・風俗営業許可・農地転用・道路使用許可など、幅広い許認可申請に対応しています。
Q5. 保健所の事前相談には同席してもらえますか?
A. はい、行政書士が代理人として同席・相談の代行を行うことが可能です。
9. まとめ : 図面の悩みは早めに専門家へ相談を
許認可申請における図面は、単なる「絵」ではありません。
「法律の基準を満たしていることを証明する公的な書類」です。
正確な図面が揃っていれば、保健所や役所での手続きはスムーズに進みます。
逆に、寸法の誤り・基準の見落とし・読み取れない手書きによって、開業が何週間も遅れてしまうケースは少なくありません。
2026年現在、新潟県の行政手続きはオンライン化・DX化が進んでいます。
Jw_cadによるデジタルデータの作成は、今後の更新申請や変更届にも大きなメリットをもたらします。
南魚沼市・湯沢町・十日町市周辺で、
• 「お店を開きたいけど、図面で手が止まっている」
• 「保健所に図面を持っていったら受け付けてもらえなかった」
• 「複数の許可が必要で、効率よく申請を進めたい」
という方はぜひ一度、お近くの行政書士にご相談ください。
出典・参考
• e-Gov法令検索「行政書士法」
• e-Gov法令検索「建築士法」
• 新潟県「食品営業許可申請」
• 新潟県「【南魚沼】食品営業許可 各種手続をご説明します」
• 新潟県「建設業許可について」
• 「Jw_cad 公式サイト」
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※本記事は令和8年4月時点に入手可能な公的情報をもとにしています。年度によって制度内容が変更されている可能性があります。必ず最新の法改正情報などでご確認ください。