「相続の手続きって、法律と遺産分割のどっちを優先すべき?」
「会社を設立したいけど、補助金や今後の資金繰りも心配……」
このようなお悩みをお持ちの方にとって、「行政書士」と「FP技能士(通称:ファイナンシャルプランナー)」の知識を併せ持つ専門家は、非常に心強い存在です。
一見、別々の分野に見えるこの2つの資格ですが、実は併用することで「法律の書類作成」と「お金の将来設計」を一気通貫でサポートできる、非常に相性の良い組み合わせなのです。
本記事では、両資格の違いや相乗効果、そしてここ新潟県南魚沼市での具体的な相談事例までを詳しく解説します。
1.行政書士とFP技能士、それぞれの役割とは?
まずは、それぞれの資格が「何を目指す専門家なのか」を整理しましょう。
〈行政書士:法律書類と許認可のスペシャリスト〉
行政書士は、官公署に提出する書類(営業許可など)や、権利義務に関する書類(遺産分割協議書、契約書など)を作成する国家資格者です。
一言で言えば、「街の身近な法律家」であり、行政と市民をつなぐ架け橋としての役割を担います。
〈FP技能士:お金とライフプランのプロフェッショナル〉
FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)は、家計、投資、保険、税制、相続、不動産など、お金に関する幅広い知識を持ち、相談者の夢や目標を叶えるためのプランを立てる専門家です。
こちらは、「人生における資金計画の専門家」と言えます。
2.どちらが難しい?試験内容と難易度の比較
「行政書士とFP、どちらに相談(あるいは取得)すればいいのか」を判断する指標として、試験の特性を比較表にまとめました。
| 比較項目 | 行政書士(国家資格) | FP技能士(国家資格・2級想定) |
| 主な試験内容 | 憲法、民法、行政法、商法などの法律が中心 | 年金、保険、資産運用、税金、不動産、相続 |
| 合格率の目安 | 約10%〜15%前後(難関) | 約20%〜40%前後(中堅) |
| 役割・強み | 法律に基づいた「書類作成」 | 将来を見据えた「お金のシミュレーション」 |
| 独占業務 | 官公署への書類提出代行など(あり) | 特になし(名称独占資格) |
行政書士は法律の解釈と適用が求められる「法務」の資格、FPは多角的な視点でお金を管理する「実務・コンサル」の資格という明確な違いがあります。
3.ダブルライセンスで「できること」と「法的な限界」
行政書士とFPの両方の知識があることで、具体的に何が変わるのでしょうか?
実は、相談者にとって最大のメリットは、「法務と財務のワンストップ相談」にあります。
〈両方所持することで実現するメリット〉
• 相続相談の場合
行政書士として「遺産分割協議書」を作成するだけでなく、FPとして「その分割案で残された家族の生活費は足りるか?」というキャッシュフロー表を作成できます。
• 起業支援の場合
「建設業許可」などのライセンス取得を代行しつつ、FPの知識で事業計画書の策定や資金繰りのアドバイスが可能です。
〈注意!できないこと(他士業との境界線)〉
どんなに優秀なダブルライセンス保持者でも、法律で制限されている業務があります。
• 具体的な税額計算や税務申告
これは「税理士」の独占業務です。
FPとして一般的な解説はできますが、個別の申告書作成などはできません。
• 不動産の登記手続き
これは「司法書士」の仕事です。
• 争いのある案件の交渉
遺産分割で親族間が揉めている場合、代理人となって交渉できるのは「弁護士」のみです。
4.南魚沼市で多い相談事例:地域特有の悩み
当事務所がある南魚沼地域では、都市部とは異なる特有のニーズがあります。
① 農業の承継と農地相続
南魚沼といえば「コシヒカリ」の産地です。
「高齢になったので息子に農地を譲りたい(農地法許可)」という行政書士への相談に加え、「農業を引退した後の自分の老後資金はどうなるか?」というFPへの相談がセットになるケースがあります。
② 多雪地域ゆえの空き家・不動産活用
雪国特有の問題として、空き家の維持管理費が重くのしかかります。
「不動産をどう処分(または相続)するか」という法的な手続きと、「売却した場合の税金や資産への影響」をFPの視点で試算することが求められます。
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5.2025年以降の展望:なぜ今、この組み合わせが必要なのか
今後、日本社会ではさらに「資産運用」と「長寿リスク」への関心が高まります。
2024年からの新NISA制度の普及や、相続登記の義務化(2024年4月開始)により、国民一人ひとりが「法律の手続き」と「資産の守り方」を同時に考えざるを得ない時代になりました。
特に地方都市においては、デジタル化(DX)が進む一方で、対面での「親身な総合相談」の価値が再評価されています。
行政書士の堅実な法務知識と、FPの柔軟なマネープランニング。この2つが組み合わさることで、変化の激しい時代でも「安心な暮らし」を守ることができるのです。
6.まとめ:行政書士✖FP技能士は法務と財務の「掛け算」
行政書士とFP技能士の組み合わせは、行政書士として「間違いのない法的書類」を作成するだけでなく、FP技能士として「その手続きがお客様の将来の生活にどう影響するか」までをシミュレーションします。
例えば、相続手続きにおいて「法律上はこの分け方が正しい」という提案だけでなく、「この分け方をすると、10年後のお手元の現金がこれくらい不足する可能性があります」といった、一歩踏み込んだアドバイスが可能です。
お客様の悩みに対して「点」ではなく「線」での解決策を提案でき、「何から手を付けていいか分からない」という漠然とした不安も、お話しを伺う中で整理していくことができます。
行政書士とFP技能士の組み合わせは、法務とお金の両面から、あなたの未来をサポートいたします。
出典・参考資料
• 日本行政書士会連合会:「行政書士とは」
• 日本FP協会:「FPとは」
• 総務省:「行政書士制度」
• 厚生労働省:「技能検定制度について」
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※本記事は令和7年12月時点に入手可能な公的情報をもとにしています。年度によって制度内容が変更されている可能性があります。必ず最新の法改正情報などでご確認ください。